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野条の紫宸殿田楽のじょうのししんでんでんがく

  • 野条の紫宸殿田楽
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この田楽は、近郷六カ村の総鎮守ともいうべき御勝(みかつ)八幡宮の二十五年めごとの大祭に奉納される芸能の一つで、上・下野条が伝承してきたものである。踊り手はビンザサラ十二人、太鼓方二人、笛方二人で、他に前立と称する甲冑武者姿のもの一人と、山伏姿のもの一人が付く。ビンザサラと太鼓方は上・下野条の男子が勤めることになっている。列立する踊り手が互いに背合わせになったり、横にとんだり、輪になったりする動きには、田楽踊の特色がよく残されており、田楽の芸態をうかがわせる貴重な伝承である。
 
この田楽の奉納される御勝八幡宮は、三岳山麓の神社であるが、三岳山は山頂に三嶽神社(蔵王権現)がまつられ、古くから修験道の場として開かれ、中世に三岳山を中心に佐々木荘が成立していた。
 
佐々木荘は、西側の上山保(五カ村)、東側の下山保(五カ村)に分かれ、各村落には村の氏神が置かれるが、三嶽神社を総社とする、二重の祭礼の組織が存在し、近世以降にもこの構造は引き継がれていた。
 
御勝八幡宮の祭礼は、上山保によって執り行われていたものである。
 
また、三嶽神社の祭礼は、古くは春と秋に各村落が一斉に三岳山を登り、神社に三拝し芸能を奉納したものであり、この地域には多数の芸能や民俗行事が残されていた。昭和三十三年までは、こうした祭礼が行われていたが、現在は行われていない。

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