
綾部市
七色餅
志賀の七不思議伝説になぞらえた七色餅
綾部市の志賀郷には、古くから伝わる「志賀の七不思議伝説」がある。
飛鳥時代、金丸親王(または麻呂子親王)が丹後の悪鬼を退治した際、里の神仏のおかげであると志賀郷の五つの神社を厚く信仰した。その子孫である金里宰相も五社の神を敬い、フジ、ミョウガ、タケ、ハギ、カキを植えて国家の安泰と子孫の繁栄を祈願した。すると多くの奇瑞や霊験があらわれ、同時に向田の里にあった「しずく松」「ゆるぎ松」にも奇瑞があらわれたことから、合わせて「志賀の七不思議」と呼ばれるようになったという。この伝説は今日まで語り継がれ、うち2つは今も現存し、神事として残っている。
綾部市は近年、過 疎化・高齢化が進行しており、志賀郷も例外ではなく、その対策の一環として「志賀郷特産品加工センター」を設立して地域の特産品作りを始めた。志賀の七不思議になぞらえて開発された「七色餅」は地元産の厳選もち米を使用。保存料や着色料を一切使わず、プレーン・ちび黒豆・黒糖・そば粉・よもぎ・ゆず・うめの7種類の餅で、素材をいかした味を楽しめる。他にも塩こうじ、万願寺甘唐みそ、黒大豆味噌などを開発・販売し、地域の魅力を内外に発信しようと活動している。