伝統食・行事食の歳時記

鹿肉mv

南丹市

鯖のなれ寿司

鯖街道の記憶を伝える伝統の保存食

かつて越前の若狭でとれた魚介類などを京都に運ぶために使われた街道は、特に若狭の鯖が好まれたことから「鯖街道」の名で呼ばれる。なれ寿司(熟れ鮨)は酢を用いず、塩漬けされた魚に飯を合わせ、自然発酵によって酸味をもたせた鮨のことで、本来の鮨の形態であるとされる。

南丹市美山町の鶴ヶ岡地区では、かつて西の鯖街道とよばれた街道が中央に走ることから、古くからなれ寿司が作られてきた。美山のなれ寿司は、塩漬けした小鯖の腹に酢飯を入れ、笹の葉を巻いたものをすし桶に詰めたあと、薄い塩水を入れて10日ほど置き発酵させる。特有の甘みと旨みがあって、チーズのような風味が感じられる。そのまま食べてもいいが、焼いて食べるとまた違った味わいが楽しめる。は保存しながら少しずつ大切に食べたという。乳酸発酵によって腐敗を防ぎ、笹の葉の持つ殺菌作用を利用した保存食であり、山村で考え出された貴重な栄養源でもある。作り手が少なくなった今も、地元の食文化の保存・開発に取り組む地元の人々により、改良を重ねながら受け継がれている。

9月〜10月にムラの駅 たなせん(南丹市美山町鶴ヶ岡 0771-6-0016)で購入することができる。(要確認)

材料

  • 小鯖(塩漬けしたもの)………10本
  • …………………………………1升
  • 酢(鯖を漬ける分)……………適量
  • 酢(ご飯用)……………………適量
  • …………………………………少々
  • 笹の葉………………50枚~60枚程度

作り方

  • ①小鯖を水洗いし、背骨・目玉・ひれを取り除き、酢にくぐらせて一晩置く。
  • ②やわらかめに炊いたご飯に酢を振り入れ、よく混ぜ、楕円形のおにぎりにしよく冷ます。鯖の腹におにぎりをのせ、その上に笹の葉を置き、包んで姿ずしの形に整える。
  • ③桶の底に笹の葉を並べ、②のすしを隙間なく並べ、隙間なく余ったおにぎり使いながら詰める。押しぶたをし、重石をのせて一晩置く。
  • ④重石の上から薄い塩水を押しぶたの2 ~ 3cm 上まで入れ、重石を半分ほどに減らす。この状態で1週間~10日ほど置く。塩水の色が変わり発酵してきたら重石を外し、桶を逆さまにして半日~ 1日置く。食べやすい大きさに切って盛りつける。
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