アントレプレナー移住:
地域ならではの支援が夢の実現を後押し
今回は南丹市八木町に移住された朱島 伸さんにお話を伺いました。
都会の喧騒を離れ、「南丹市八木町で充実した生活とビジネスを築く」、その可能性を探るお話をお届けします。地方での暮らしの魅力に触れながら、夢を叶えるためのヒントを見つけましょう。
朱島 伸さん
1989年生まれ。VALMOND Inc. 代表。大手企業で技術職に従事し、半導体研究に携わる。2022年に南丹市八木町に移住し、2023年4月 VALMOND Incを設立。最先端のテクノロジーを用いてWell-beingやヘルスケアに関するガジェット製品を作っている。
まずは朱島さんが取り組まれている事業について教えてください
朱島さん:我々はWell-beingやヘルスケアの領域を軸に最先端のテクノロジーを用いてガジェット製品(電子機器小物)を作っています。
これまでにスマートリングやスマートバイクを発売し、現在はe-bike(電動自転車)の開発に取り組んでいます。
「人々の生活に革命をもたらす」というビジョンのもと、地球上の誰もがより健康で満足のいく生活を享受できる未来を実現していきたいと考えています。

最先端のテクノロジーと聞くと都市部をイメージしてしまうのですが、南丹市に移住されたきっかけは?
朱島さん:広い居住スペースが必要となったためです。
製品を開発する際、設計や試作、テストなど様々な作業を行うため広々とした環境が欠かせません。また、妻も美術作家として活動しており、夫婦ともに広々とした住環境を必要としていました。

もともと南丹市にゆかりなどがあったのでしょうか?
朱島さん:いいえ。移住する前に訪れたこともありませんでした。
私はどこに住むか地域的な拘りはなかったのですが、妻が京都市内の大学で講師をしているので、京都市まで1時間から2時間程度で通える物件を探しているなかで、偶然にも今の家に辿り着きました。
ただ、実際に暮らしてみると意外と繋がりがあり、近くに何名か知人が住んでいるのには驚きました。

実際に移住をしてみての生活はいかがですか?
朱島さん:非常に充実した日々を過ごすことができています。
近所付き合いや生活環境に関してもすぐに適応することができ、趣味であるバーベキューも存分に楽しめているので、自身の好みやライフスタイルに合った最高の環境だと感じています。
南丹市の魅力について教えてください。
朱島さん:私は八木町に住んでいるのですが、都市と自然のバランスがとても良いエリアです。
京都市内からもアクセスが容易でありながら、豊かな自然環境も魅力の一つです。都会の利便性と自然の豊さの双方を重視される方には非常におすすめです。
それと、我々のようなベンチャー企業にとって地域密着型の金融機関や行政が親身になってサポートをしてくれるという点も非常に魅力です。
大手企業が多い都会では金融機関に相談をしようと思っても後回しにされることがありますが、こちらの金融機関はいつも丁寧に対応してくれます。
また、これは京都という括りになってしまいますが、京都自体も起業に力を入れており、補助金や助成金、ビジネスマッチングの機会など起業支援が充実しています。
起業家の方やベンチャー企業を営まれている方が京都市との行き来が容易な南丹市に住居やオフィスを構え、京都府をはじめとする各行政の起業支援を受けながら会社を成長させていくことも可能だと感じているので、起業家の方やベンチャー企業を営まれている方にとっても南丹市は魅力的な地域だと思います。
逆に南丹市で事業を営むうえで障壁となっていることはありますか?
朱島さん:現時点では何もありません。
インターネットがあれば都会に出なくても必要な情報にアクセスすることができますし、必要あれば京都市や大阪市などの都会にすぐに出ることも可能なので、デメリットというものは一切感じていません。
最後に移住を考えている方へのアドバイスをお願いします。
朱島さん:自分の理想とする物件があれば妥協せずに粘り強く探し続けて下さい。
私も今の家に巡り合うまで一年以上の時間を要しましたが、結果的に妻も含めて非常に快適な生活を送ることができています。
ちなみに物件を探す際には通勤時間で検索することをおすすめします。多くの人が地域や路線で検索するため、限られたエリアに絞られがちです。
通勤時間で検索すると思いがけない場所に出会うことがあり、選択肢が広がります。新たな発見や可能性が待っているかもしれません。慌てずに自身に合った最適な場所を見つけて下さい。

朱島さんのお話、いかがでしたでしょうか。地方移住や起業に興味を持つ方々にとって大きなヒントになったのではないでしょうか。地方には都市部にはない魅力やサポートがあり、自らの人生やビジネスにおいて新たな可能性が拓けるかもしれません。