移住者インタビュー

地域との絆と自然の恵みで育む、子どもの自律心
亀岡市の手厚い子育て環境

地域との絆と自然の恵みで育む、子どもの自律心亀岡市の手厚い子育て環境

2022年に京都市から亀岡市に移住された井上さんと岡田さんにお話を伺いました。亀岡市へ移住した理由や、自然豊かな環境と地域の温かな支援がどのように子どもたちの自律心や成長をサポートしているのか、また、亀岡市ならではの子育て環境についてお聞きしました。地域とのつながりが子どもたちの成長を支える中で、どのように家族としての暮らしが充実しているのか、実際の生活を通して感じた魅力をお伝えします。

井上貴美子さん・岡田康孝さん

香りや装身具を中心に制作するブランドSOÉLUの井上貴美子さんとコントラバス奏者の岡田康孝さん。2022年に亀岡市に移住し、4人の子どもを子育て中。自然豊かな環境と地域とのつながりを活かした新しいライフスタイルを満喫している。2024年1月には「レストラン 穀雨」をオープン。

亀岡市に移住されたきっかけは?

貴美子さん:移住したきっかけは、主に2つの理由からです。まず一つ目は、子どもたちが成長するにつれて、今までの自宅が手狭に感じるようになったことです。ゆとりある生活や子育てをしていきたいという想いがあり、広い空間で家族全員が快適に過ごせる場所を探していました。

そして二つ目は、子どもたちに自然豊かな環境、京都市内より少人数のクラスの中で、自分のペースで成長できると思い、移住を決意しました。

なぜ亀岡市を選ばれたのですか?

貴美子さん:探し求めていた物件にようやく巡り合えたからです。もともと京都市内から車や電車で1時間以内のエリアを想定し、古民家を探していました。そんな中、たまたま見つけた空き物件がとても状態がよく、主人の友人が近くに住んでいたこともありこの地を選びました。さらに自然豊かな環境で子育て出来るという点もとても魅力でした。

実際に暮らしてみての印象はいかがですか?

貴美子さん:良かった点は、やはり自然環境ですね。私たちは古民家をなるべく元の形に戻したいという思いがありました。そのため、現代の住宅より寒く、その点は大変でした。我が家は五右衛門風呂と暖炉のある生活をしているので、薪の確保も最初は悩みました。でも、それも私たちが選んだ生活スタイルだと思っていますし、寒さの中で温まる暖炉の火が本当に心地よく感じるんです。畑も四季折々で色が変わり、空気も美味しく、毎日癒されています。

そして、近所の方々とのつながりもとても温かいです。薪を確保するために山で木を切ってくれる方もいれば、近所の方々が「必要だったら声をかけてね」と気軽に話しかけてくれるなど、ここならではの心地よさを感じています。これまでの都市生活とはまた違った、地域のつながりの大切さを実感しています。

康孝さん:アクセス面でも非常に満足しています。亀岡は大阪、神戸、京都、さらには海へも1時間ほどで行くことができます。私たちはサーフィンをするのですが、海へのアクセスが便利なのはとても嬉しいです。

移住をされてみて不便に感じたことや困ったことなどはありましたか?

貴美子さん:私たちが自ら選んだ生活スタイルなので、大きな不便は感じていませんが、駅まで遠いこと、バスの本数が少ないことは少し不便に感じる時はあります。車に乗れない母はバスの時間を完全に把握しています(笑)。

康孝さん:子どもたちは自転車で冒険のように毎日遊びに行きます。地域活動がしっかりしているおかげで、顔が見える関係が育まれ、子どもたちがどこに行っても見守ってもらえる安心感があります。例えば、地域外からの車が停まっていると、みんなで「あれ、誰だろう?」と気にかけてくれるんです。そうした小さな気配りが日々の安心感やつながりを感じさせてくれます。

移住を検討されている方々の中には、地域の方々との関わりについて不安に感じている方も多いかと思いますが、そうした中で意識されていることや工夫されていることがあれば教えていただけますか?

康孝さん:「郷に入れば郷に従え」という言葉があるように、この地域で長年活動されてきた方々の考えや文化を尊重することが大切だと思っています。地域に住む中で一番大切なのは、まず挨拶をしっかりとすること。

そして、もし間違ったことをしてしまったら、きちんと謝ることが重要です。また、感謝の気持ちを伝えることも大事ですね。「ありがとう」と言えることは、地域とのつながりを深めるための基本だと感じています。

子育てするうえでの環境はいかがですか?

貴美子さん:移住後、子どもたちはとてもスムーズに新しい環境に馴染んでくれました。2学期からの転校だったのですが、夏休み中に学校を見学させていただき、各担任の先生方が教室を案内してくださり、親身に話してくれました。また、個別対応がしっかり行われ、家庭との距離も近く、相談しやすい環境が整っている点も助かっています。

康孝さん:地域の方々が有志で公園や遊具を作ってくださったり、子どもたちのために積極的に関わってくれることに感謝しています。こうした自然豊かな環境で、子どもたちが自由な発想で遊ぶ姿を見れて、私たちも楽しんでいます。

最後に移住を考えている方へのメッセージをお願いします。

貴美子さん:私たちは、子どもたちに自律した人間になってほしいと思っています。自分の軸を持ち、やりたいことを実現する力を養ってほしい。そのためには、環境の中で自分で考え、行動することが重要だと考えています。亀岡市のような自然豊かな場所での生活は、子どもたちに自分で工夫して動く力を育むのに適していると思います。

また、地域の温かい人々に支えられ、困ったときにはすぐに助け合える環境が整っているのも魅力です。自然のサイクルをより強く感じれる環境で、自分で考え、行動する力を育む子育てをしたい方には、亀岡市は本当におすすめです。ここでは子どもたちが自主性を持ち、自分のペースで成長できる環境が整っており、地域とのつながりの中で助け合いや自律を学ぶことができます。

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