移住者インタビュー

「地域で見守る」京丹波町竹野地区の子育て
地域全体でサポートする子育て環境

「地域で見守る」京丹波町竹野地区の子育て地域全体でサポートする子育て環境

今回は2023年に京都市から京丹波町へ移住された川中一樹さん・愛映さんご夫妻にお話を伺いました。移住誘致の取り組みに力を入れている竹野地区の環境が、どのように移住を選択する後押しをしたのか、子育てをする環境にどのような変化を感じたのかを紹介します。

川中一樹さん・愛映さん

2023年に京都市から京丹波町へ移住。リモートでの仕事を中心にしながら、2人の子どもを子育て中。京丹波町竹野地区で仕事や子育てだけでなく、地域行事などにも積極的に参加し、地域とのつながりを大切にしている。

京丹波町へ移住されたきっかけは?

一樹さん: 私たちには小学2年生とこども園に通っている年長の子どもがいます。数年前、まだ長女が赤ん坊の頃に仕事で訪れて「素敵な小学校があり、自然も豊かですごくいいところだ」と感じたことが最初のきっかけです。

愛映さん:当時は、京都市内にある私の実家の近くに住んでいたのですが、子どもが生まれたことで「子どもをどう育てていくか」が急に夫婦の関心事になりました。

一樹さん: 京都府各地を見て回る中で、竹野小学校がとても楽しそうで、子どもたちが生き生きとしている印象が強く残りました。それが移住を考えるきっかけとなり、家族での目標として具体的に進めていくことになりました。

京丹波町へ移住された理由は?

一樹さん: 移住を決めた理由は、自然豊かなのはもちろんですが、面白い人が多かったことと距離感がちょうど良かったことが大きいです。仕事で京都市内や大阪、時には東京へ出ることが多いので、アクセスよく経済的にもできるだけ負担が少ない点は重要でした。

移住を検討している時に、「竹野地域活性化委員会」の役員さんに移住イベントや小学校の竹野運動会(地域の方も参加する区民運動会のようなもの)に誘ってもらったり、空き家を紹介してもらったりしました。竹野地区に暮らす方々や学校の先生方は面白い人たち、地域想いの方がたくさんいて、関わった皆さん一人ひとりが印象的で、シンプルに人の魅力を感じました。最終的には、仕事のアクセスが良く、実家からも程よい距離で地域の人々が温かく迎えてくれる環境が整っていたのが決め手になりましたね。

移住前と比べて生活環境はいかがですか?

一樹さん: 家が広くなり、前に住んでいた家と比べて静かで、自由に過ごせるようになりました。庭や畑もあり、生活水準が上がったと感じています。人間関係も豊かになり、犬を飼えるスペースもできました。妻はフルリモートで仕事をしているので、生活環境に大きな変化はありませんが、子どもが外で自由に遊べるようになり、近所の人々も見守ってくれるので、安心感があります。

移住前に調べておくべきポイントは?

一樹さん: 地域の人々とのつながりを大切にすることが重要です。私の場合、竹野地域活性化委員会の役員さんや会長さんとのつながりがあったおかげで、地域の人々とスムーズに接点を持つことができました。

愛映さん: 家族全員の意見を尊重することも大切だと思います。移住先を決めるにあたって、京都府内以外にもいろんな所を見に行きましたが、それぞれの場所に行く際には、子どもたちに「気に入ったか、どう感じたか、どう思うか」を聞きながら進めました。子どもの直感を大切にすることで、移住先に対する理解が深まると思います。

竹野地区の子育て環境は?

一樹さん: 全国各地移住先を探して回っていた時は、実際に小学校へ訪れて話を聞くこともしていました。竹野小学校にも訪問して先生達の話を聞いて、授業の様子も見学させてもらいました。
良いなと思った点がたくさんあったのですが、特に先生と生徒の距離が近く、一人一人の生徒のことをよく見てもらっているなと感じました。少人数校で生徒が少ない分、先生達も余裕を持って接してくださっていて、生徒たち一人ひとりを尊重してもらっている、多様性を受け入れてもらえる学校だと思ったので、竹野を選んだポイントの一つになりました。

 竹野小学校の特徴を他にも教えてもらえますか?

一樹さん: 地域の特性を活かした教育を行っていて、地域の自然や文化を学ぶ機会が多く、地元の人々との交流を大切にしているところですね。竹野活性化委員会の皆さんも、子育て世代の方に来てほしい思いが強く、移住相談に来られた際には、平日に学校を案内してくださいます。そこで実際に生徒が授業を受けている様子や、先生達から話を聞くことができます。

愛映さん: 授業や行事には地域の皆さんも携わっておられる機会も多いので、子どもたちも色んな方と交流できます。交流している様子を見ると、竹野小学校は竹野の皆さんにとっても本当に大切な場所だと伝わってきますね。

交流を通じて顔と名前を覚えてもらえるので、子どもたちが外で遊んでいても地域の皆さんが見守ってくれている安心感は、都会では絶対に感じることができないですね。

逆に移住されてみて不便に感じたことや困ったことはありましたか?

一樹さん: そうですね、皆さんが困ったこととして挙げるのは「仕事」だと思います。他の家族の話を聞くと、やはり仕事の面で悩むことが多いなと感じます。
他には、車がなかったときはバス通勤をしていましたが、バスの本数が少なく、10時や11時の便がなくて、12時の便を待つこともありました。そのため、めちゃめちゃ自転車で疾走していました。

また、寒さも困った点の一つです。寒暖差も激しいですし、日によっては雪が降るので寒さが苦手だと困りますね。

最後に移住を考えている方へのメッセージをお願いします。

一樹さん: 京丹波町内で仕事を探してほしいなと思います。私も自身のスキルを活かして京丹波町内向けに事業を始める準備をしています。この地域の強みは、京都市内や大阪でも働ける環境があることです。私自身は仕事に関する不安はあまり感じていませんが、近い方がもちろんいいと思います。実際に現場を見てほしいですね。

愛映さん: 空気感や自分に合うかどうかも、実際に訪れないと分からないと思います。私たちが訪れたときも、地域性がすごくわかりました。日常生活で立ち寄る場所、例えばスーパーや病院などを実際に見て回ることで、いろんなことが見えてきます。そういった体験を通じて判断するのが良いと思います。

一樹さん: 自分の子どもの同級生が増えると嬉しいので、ぜひ竹野へ来てほしいですね。私たちも竹野での子育てを経て、アドバイスできることがあると思うので、協力していけると嬉しいです。

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