何をするかは自由に創造する。
何もない里山で『気づき』を
楽しんでほしい。
何をするかは自由に創造する。
何もない里山で『気づき』を
楽しんでほしい。
幼少期には毎年のように訪れていたお母様の実家。荒牧さんは、いずれは田畑を引き継ぎ農家を営むと考えていたそうですが、大学卒業後、新聞記者として刺激に満ち、充実した生活を送っていた頃には、そのことを思い出すことはありませんでした。47歳で早期退職。自分のために時間を使おうと考えた時、ここでなら何かできそうだと、農業と農家民宿を始めることにしました。何か用意されたものを体験するのではなく、それぞれ自由に、気の向くままに、思い思いに過ごす農家の宿。普段は気づかないものに気づき、見えていなかったものが見えるようになるかもしれません。
サウナに五右衛門風呂、
収穫から料理。
自ら準備する過程を楽しむ。
広い和風庭園とお屋敷は、まさに「昔ながらの農家」。玄関から土間で続く台所には炊事場と大きな木のテーブル、冬に活躍する素敵なインテリアのような薪ストーブがあります。和室へは玄関近くの土間の小上がりから上がります。高い天井に畳の和室が2部屋。床の間、欄間、襖、障子、縁側にも風情を感じます。母家の裏にあるサウナ小屋は、檜の香りが立ちこめる広々とした室内に、薪ストーブ。裏庭の五右衛門風呂は風呂釜に水を入れ、薪で沸かすもの。どちらも無料で好きな時に自由に使えます。自分で準備をするのが荒牧家流。用意してもらうのではなく、過程も楽しみます。裏山に登れば眼下に里山の美しい景色が広がり、青空に白い雲、深緑の山と稲刈り後の新緑の穭田(ひつじだ)も見えます。春はワイルドな竹林で筍を掘り、夏は竹を切って流しそうめん、秋の栗拾い等々。訪れる季節によっても、異なる過ごし方を楽しめます。
食事もお風呂も居心地も100%Pure
『農家民宿 宿泊』体験談
土間に設えられた大きなテーブルで宿帳を記入しながら、夕食の時間だけを決めます。食事時間以外は何も予定を決めない、それが荒牧家の過ごし方。どうせならと携帯電話の電源も切り、旅行中は俗世界から解放されることにしました。ここでの楽しい過ごし方はいろいろありますが、まずは旅の疲れを癒すために屋外の五右衛門風呂に入ることに。と、いってもここは築180年の古民家、「ボタンひとつで!」というわけにはいきません。風呂釜に水を張るのに15分、薪をくべ扇ぎながら沸かすのに25分、やっとの思いで湯舟、いえ、釜に入りますが底の方は熱いので体育座りで風呂釜に触れないように全身に力を入れながら体勢を保ちます。湯温調節が効かないのでお湯が熱くなれば水を入れ、ぬるくなれば薪をくべます。想像とは違った体験でしたが180年前の江戸時代の暮らしを思い浮かべながら過ごすひと時、これこそ荒牧家ならではの過ごし方です。夕食は自家製米をブレンドして醸造された食前酒で始まります。今日のメイン料理は「京都牛のすき焼き」、そこまで4品、SNSで宿泊者が絶賛しているように農家人として厳選した旬の食材による料理の数々と元新聞記者ならではの豊富な話題が食事と、そのひと時をさらに美味しく味付けしてくれます。
ちなみに、室内には足を伸ばして入れるくらい大きなユニットバスがあるのでご安心ください。