奥深い緑に囲まれた谷あい。湧き水を水源とする清らかな小川が流れ、
斜面の林床には美しい緑の苔の絨毯が広がる質志鐘乳洞公園。
また、京都府唯一の鍾乳洞があり、“天然のクールスポット”としても知られます。
静寂な鍾乳洞と、緑あふれる谷で過ごすひとときは、日常を忘れて“リフレッシュ”させてくれる時間です。
質志鐘乳洞公園では、谷の斜面中腹にある「質志鐘乳洞」と、谷あいでの森林浴が楽しめます。 1927年に発見された質志鐘乳洞は、総延長52.5メートル、高低差25.1メートルの全国的にも珍しい竪穴洞窟で、京都府の天然記念物に指定されています。
「バーベキューや森林散策、バードウォッチング、ニジマス釣りなど、自然を楽しむために来園される方も多いですね。人が少なくなる時期は、のんびりしたい方にもぴったりかもしれません」と質志鐘乳洞公園協力会 会長の後藤さん。
駐車場から歩くと、谷あいにある質志鐘乳洞公園が見えてきます。坂の上にはロッジ風の管理棟があり、左右の斜面にはバンガローやキャンプ台を備えたキャンプ場、谷の中央には小川が流れています。緑いっぱいの園内は、まるで「森と谷の隠れ家」のよう。
谷を流れる心地よい風は、森の爽やかな香り、小川のせせらぎや鳥の声など、忙しい毎日の中で忘れていた“自然の息吹”を感じさせてくれます。森の木々が発散する香りの成分「フィトンチッド」や、小川や森の「マイナスイオン」は、心身のリラクゼーション効果があるといわれています。
「ここは鍾乳洞探検が有名なのですが、リピーターの方には『緑いっぱいの中で、おいしい空気を吸いに来ただけです』とか、『ニジマス釣りに来ました』など、ここの景色や自然を目当てに来られる方も多いですね」と後藤さん。
キャンプ台を借りて、バーベキューやお弁当を広げて森のピクニックを楽しんだり、小川での水遊びや20メートルのジャンボ滑り台にチャレンジしたり、思い思いに自然を満喫することもできます。
質志鐘乳洞は、キャンプ場の上、谷の斜面中腹にあります。手入れの行き届いた山道を登って、鍾乳洞入口のデッキテラスで一休み。
竪穴の洞内は長い年月をかけて自然が作り上げたダイナミックな空間。身をかがめないと通れない天井や、狭い箇所もあり、少しドキドキ・ワクワクの気分も。最大の難所「ほぼ直角の階段場」では、ちょっとした勇気が必要かもしれません。直角の階段場を降りれば、竪穴の洞内は、地底を思わせる神秘な世界。
「お客さんが少ないときは、シーンとした静寂の世界。わずかに聞こえるのは、水滴が落ちる音ぐらいですね。質志鐘乳洞は、コキクガラシコウモリなど、洞窟コウモリ類の生息地ですので、人が少ないときはコウモリに出会うこともあります」と後藤さん。
光と影のコントラストが美しい絶景と、静寂な地底の世界、ちょっとスリリングな冒険を終えて地上へ。管理棟の中で自然を見ながら、コーヒータイムでホッと一息。普段はない鍾乳洞の非日常の風景、心地よい運動の後の癒しタイムに、身も心もリフレッシュされることでしょう。
<洞窟体験>
<有料施設>