緑あふれる山並みを縫うように流れる清流、茅ぶき屋根の民家と広がる田畑、美しい日本の原風景が残る農山村。豊かな自然に囲まれた美山町には、古き良き伝統的な暮らしの文化が受け継がれています。
木々や草花、清流が醸す、爽やかな潤いに満ちた空気の中、伝統的な民家での鍼灸や森林ヨガ、アロマ体験は、心と体をリラックスさせ、“養生”の大切さに気づかせてくれることでしょう。
身の周りの自然に感謝し、暮らしの中に取り入れる。伝統的な里山の暮らしには、“心と体を健やかに整える”生活の知恵があります。
MIYAMA森の湯治場は、美山町に残る里山の環境を活かし、“健康に暮らす”ためのさまざまな体験ができます。「日本には『養生』という伝統的な健康観があり、森の湯治場は、人が温泉に浸かる湯治場のように養生に浸ってもらう場所、という意味が込められています。鍼灸であったり、ヨガやアロマであったり、養生の考え方に基づいた癒しを提案しています」と、鍼灸師の小関さん。
「生まれてからずっと美山に住んでいます。美山の魅力は、きれいな水や空気、地元産の食べ物、季節に即した暮らし方など、田舎暮らしならではの“生きていく上で大切なもの”が整っていることです」と小関さん。
仕事や家庭、忙しく通り過ぎていく時間の中で、少しずつ蓄積していくストレス。森の湯治場は、日本の原風景である田舎の暮らしを通じて、自分の体調の変化に気をつけたり、疲れにくい体づくりや生活習慣を身につけたり、“命を正しく養う”養生リトリートが体験できます。
森の湯治場では、明治国際医療大学 鍼灸学部 学部長 伊藤教授の監修による、美山里山舎の森林ウォーキングや「鍼灸治療」「森林ヨガ」「自然の恵みのアロマ」、東洋医学の観点でのワークショップ「養生講座」などを開催しています。
「例えば、冬至にはゆず湯に入るとか、旬の食材を食べるとか、昔の人は、怪我をしないように、風邪をひかないように、心身をいたわる予防を大切にしてきました。森の湯治場は、豊かな森の環境を活かし、治療するだけでなく、病気にならないような体づくりを提案しています」と小関さん。
森の鍼灸院は、竹小舞下地の土壁や石場建てが特徴的な伝統軸組構法で建てられた家屋で施術を行います。大工でもある美山里山舎のオーナーが2008年に新築した、現代の古民家も良い雰囲気を醸し出しています。
柔らかな温かみを感じさせる木の柱は、釘を使わない「軸組み」と呼ばれる伝統工法。調湿性に優れた土壁は、一面ごとに違った職人たちが担当し、その技の冴えを魅せてくれます。1階には土間があり、冬には薪ストーブの炎が灯ります。
鍼灸の治療は完全予約制。鍼灸師さんに相談し、症状や体質に合わせたオーダーメイドの治療を受けることができます。治療後は、縁側に座って風景を眺めたり、土間でゆったりと寛いだり、穏やかな空間の中で過ごすことができます。のんびりと身体を休めていると、じんわりと“芯からリラックス”した気分になれることでしょう。
※完全予約制
※条件が揃えば往診や出張治療も可能
森の鍼灸院の裏山の林道を登ると、「森林ヨガ」の舞台が見えてきます。木々の緑に囲まれた静謐なロケーションでのヨガ体験は、森からあふれるエネルギーを感じさせ、そのエネルギーを呼吸とともに取り入れることで、“心も体も元気”にしてくれます。
※現在休止中 再開時期については現地へお問い合わせください。
※少人数制/完全予約制
森の湯治場では、自然の恵みのアロマ体験を開設予定。
森を散策し、森や畑のハーブを採取して、世界にひとつの自分だけのアロマオイルを作ります。気分を落ち着かせる香り、元気になる香り、眠りを誘う香り、自分に“心地よい香り”に出会えます。森の湯治場では、養生の考え方に基づいたハーブティーやアロマオイルも販売しています。
※完全予約制 ※5～10名程度の団体のみ受付いたします。
※開設時期等は、現地へお問い合わせください。
東洋医学をベースにした伝統的な養生と、現代の新しい医療科学を合わせた ”日々の暮らしの中で実践する健康方法” が学べる講座です。
※完全予約制
城山製麺では、美山の名水で茹で上げた自家製麺のうどんや、平飼い鶏の卵を使った親子丼がいただけます。美山の滋味たっぷりの里山の幸を、鍼灸治療や森林ヨガの際にどうぞ。
※土・日曜日営業(冬季は休業)
（美山里山舎）https://satoyama-sha.com
（MIYAMA森の湯治場）https://morinoshinkyuin.com
公共交通の場合
JR山陰線 京都駅から園部駅あるいは日吉駅（約60分） →南丹市バス 美山・園部線で「佐本橋」停留所にて下車（約30分） →徒歩 橋を渡り、右折し、かやぶき美術館への斜面を上がってすぐ左手（約５分）