身近に感じる
"体験する"発酵
藍を発酵させた、
自然染料の藍染め。
大正時代に途絶えた
まぼろしの「京の水藍」を復活。
亀岡市
京都ほづ藍工房
鮮やかな深いブルー。海外では「ジャパン・ブルー」として知られる藍染めの「ブルー」。
近年、その美しい色合いと共に、藍染め生地の「消臭効果」「お肌に優しい抗菌効果」「紫外線防止効果」「虫除け効果」「保湿効果」など、さまざまな機能性が認められ、藍染めファンが増えています。
藍染めは、実は植物の藍を「発酵」させた染料を使う自然由来の染色技法です。
伝統の技である藍染めですが、京都・亀岡の地で、気軽に「藍染め体験」することができます。
●幻の「京の水藍」を育て、染め物に
京都ほづ藍工房は、「保津川下り」で有名な保津川の側に工房を構えています。京都ほづ藍工房では、大正時代に途絶えた「京の水藍(みずあい)」を復活させ、「京保藍(きょうほあい)」としてブランド化。藍染め体験をはじめ、さまざまな藍染め作品を購入することができます。
●「京の水藍」を引き継ぐ「京保藍」
藍染めは、発酵させた藍を染色に利用するもので、「世界最古の染料」という説もあります。深みのある鮮やかな藍色は、着物や作業着、のれんや風呂敷などの生活雑貨に、古くから日本人の暮らしに根付いてきました。しかし、明治後期には安い海外染料に押され、国内生産が激減。昭和の戦時中に藍の栽培禁止もあり、一時期は藍の生産が途絶えようとしていました。
京都においても、水藍として良質の藍が栽培されていましたが、大正12年を最後に途絶えました。
「京の水藍」を復活させようとしていた初代の吉川慶一さんは、徳島の藍師によって受け継がれていることを知り、種を譲り受けて京都亀岡保津の地で藍を復活。「藍」のブランドとして「京都保津で育った藍」を略して「京保藍(きょうほあい)」と名付けました。
●自分だけのマイ染め物を「藍染め体験」
京都ほづ藍工房では、琉球藍での「藍染め体験」を行っています。予約が必要で、参加人数は1名様~25名様まで(それ以上の場合は要相談)。
染色に必要なものは全てご用意。教材用品(ハンカチ・Tシャツ・スカーフ・シャツ・トートバッグ・タペストリー・暖簾等)も各種取り揃えています。また、持込み品(綿・麻・シルク・ウールと言った天然製品)を持参いただくことも可能です。
●身につけてキレイ、食べてキレイに。
藍の魅力
藍は古来より漢方として利用され、抗酸化力はブルーベリーの10倍もあります。京都ほづ藍工房では、地元企業として協力し、「京保藍 藍茶」「藍茶のど飴・塩飴」を販売しています。
●京浅葱と称された幻の色とは?
日本で栽培されている一般的な藍は、「赤花小上粉(アカバナコジョウコ)」と呼ばれる品種ですが、京の水藍は「白花小上粉(シロバナコジョウコ)」といって白い花を咲かせる珍しい品種です。育て方も珍しく、お米と同じ水耕栽培のため「水藍」と呼ばれるようになりました。
「水藍と呼ばれるもう一つの理由は、京都の藍は「京浅葱(きょうあさぎ)」と言われて、新撰組の羽織のような少し緑がかった青色で、浅く繊細な色合いを出すのが凄く得意なのです」と二代目の吉川佳代子さん。
収穫した藍は、葉を乾燥させてから水を加えます。すると、葉に付いている菌によって “発酵”がはじまります。発酵させた葉は、「蒅(すくも)」という染料の原料となります。藍の色合いを左右させる発酵工程は、藍師にとっての腕の見せ所。
「藍を染められるようにするために、第二の発酵“藍建て(あいだて)”では、灰汁や消石灰を入れてアルカリ性に傾けることで、成分のインジカンが溶け出します。また発酵を促すために、かき混ぜたり、小麦ふすまや亀岡の地酒を入れたり、発酵とは“菌を育てる”ことです」と吉川佳代子さん。
藍染めは、❶ 藍液に生地を浸ける❷ 水洗いをする❸ ①と②を何度も繰り返すことで、藍独特の色合いが醸し出されます。
店舗情報
各施設の詳細は施設ホームページでご確認ください。
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住 所
京都府亀岡市保津町三ノ坪50
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電 話
080-4646-1220
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営業時間
10:00~17:00
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定休日
不定休(HPから営業日カレンダーをご覧ください)
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藍染め体験
要予約。電話番号 又は 京都ほづ藍工房ホームページのお問い合わせボタンからお申込みください。
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